イコライザー THE FINAL | The Equalizer 3 (2023)
3.8/5.0
シリーズものの3作目としてどのような作劇になるのか期待して鑑賞したが、前作までとはまた違った舞台設定で、新鮮に観ることができた。
作中ほとんどのシーンがイタリアのある小さな街の出来事で構成されており、目まぐるしく舞台や風景が変わったりはしないが、その街の歴史感や空気感が重厚に静謐に描かれていて、主人公がその街を居場所としたいと思うに至った根拠としても、とても説得力が感じられる演出だった。
全篇を通した色彩設計が特に秀逸で、画づくりの意図が明確で抑制的なライティングとカラーリングが素晴らしい。
名優デンゼル・ワシントンの堂に入った役作りは言うまでもなく素晴らしく、こういう人物が世界のどこかに本当に存在するかも知れないと思わせられる名演だった。