地獄の変異 | The Cave (2005)
2.9/5.0
山奥に立つ教会跡の地下に広がる巨大洞窟を発見し、調査団が侵入するが、そこには… という、王道といえば王道のホラー映画。
監督のブルース・ハントは「マトリックス」の第2班監督だったらしいが、今作以外の監督作品はなさそう。
「300」や「ゲーム・オブ・スローンズ」に出演していたレナ・ヘディが今作にも出演していると知り鑑賞した。
洞窟内には地下水脈が広がっているという設定で、調査団がダイバーチーム中心で構成される点が面白く、水中を探検するシーンは新鮮に感じた。
主人公を含む調査団が未知の生物の襲撃を受け、退路も失った状況で、洞窟からの脱出が描かれるのだけれど、良くも悪くも安定的な展開で、予想外のことがほぼ起きないところが少し残念。
閉鎖空間を描く際には近いサイズのアングルが続いて眠くなりがちだが、ロングショットとクローズアップの使い分けや編集のテンポに工夫があり、その点は退屈しなかった。
この作品ならではといえる個性が少なく、傑作映画とは言えないかも知れないが、丁寧に作られたB級ホラーだなという読後感。