ブルードラム | The Blue Drum (2022)
1.2/5.0
約16分の短篇ホラーで、NETFLIXが実施している有色人種女性のクリエイター向けの短篇映画製作支援プログラムの一環として製作されたものらしく、今作はメキシコ系アメリカ人のアンジェリータ・メンドーサという若い監督が手掛けている。
父親の葬儀を終えた主人公が、家族の間で長く隠され続けてきた秘密を知る… というシンプルな物語だが、たった16分程度しかないのに何度か眠くなってしまうほど演出が退屈に感じてしまい、結末にもほとんど驚きがなく、うーん何だこりゃという読後感が残ってしまった。
ショートフィルムの良さのひとつに、限られた時間を本当に必要な物語のピースで構成するという、いわゆるless is more (少ないことは豊かである) な演出を味わえるところがあると思うのだけれど、この作品は不要で冗長で退屈なピースばかりを集めてしまったように感じる。
若手やマイノリティのクリエイターの成長と活躍を支援するNETFLIXのプログラムは価値あるものだと感じるけれど、予算を出す以上は多少のクリエイティブコントロールも必要なのでは… と、作品外のことを思わずにいられなくなる珍品だった。