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Cinema Review

スター・トレック: ディスカバリー シーズン5 | Star Trek: Discovery Season 5 (2024)



3.6/5.0

シーズン1から継続して観賞してきたが、最終シーズンとなるシーズン5は、宇宙最大の謎のひとつともいえる「あらゆる生命体を創り出した存在」の痕跡を辿るという壮大な設定。


平たくいえばそれは「神」もしくはそれに類する存在であるといえるが、科学技術や論理とは違ったレイヤーで語られることが多いそれを、SF作品の筆頭ともいえるこのシリーズがどう描くのか、そもそもその存在がしっかりと科学的リアリティをもって描かれるのかというところにワクワクしながら観賞した。

厳密にいえば同様のテーマで製作されたスター・トレックシリーズの初期映画版 「スタートレックV 新たなる未知へ」があり、同作は世間的にも自分としても評価が低いが、それとは全然違った物語になっていて楽しめた。


宇宙艦ディスカバリーの船長である主人公および同艦のクルー達と、それに敵対する種族との宇宙探索 (文字通りの "STAR TREK" ) 競争が物語の主軸となるが、複数種族とキャラクターの思惑が入り乱れ、派手な戦闘やアクションだけではなく政治的にスリリングな対話や駆け引きもあるところは、このシリーズの特徴であり面白い。

物語のテーマは壮大ながら、キャラクター達の個別のドラマの筋書きはやや退屈だったところが残念ではあった。

ただ、膨大なボリュームとエピソードに渡るスター・トレックシリーズを長く観賞し続けてきたディープなファンにとっては、思わずえーっと声が出そうなある真実が終盤で明らかになり、自分は驚きながら少し感動してしまった。


自分自身には宗教信仰はなく、様々な種類の神話や伝説を単純な興味で知りたいと考える人間だが、強い信仰心を持ち特定の神を崇める人々にとっては、もしかしたらこのシーズン5のテーマは立ち入ってはならない領域にまで踏み込んでいる (神的な存在を冒涜している) と感じられるのかも知れないと思った。

自分にとっては、SF的視点や科学的視点をもったアプローチでそういった神話的世界に迫る物語には、その物語構成や納得感のある結末を見出す難易度が必然的に高くなる部分も含め、抗いがたい面白さがある。 https://filmarks.com/dramas/527/19940/reviews/14399983

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Auther:

Shoji Taniguchi | 谷口 昇司

Creative Director

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美術大学にて映像を中心に学び

現在はマーケティング業界で働き中

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