バック・イン・アクション | Back in Action (2025)
- Shoji Taniguchi
- 2月8日
- 読了時間: 2分
3.5/5.0
「チャーリーズ・エンジェル」ほか数々の映画で強烈な存在感を放っていたスーパースターのキャメロン・ディアスが10年ぶりに俳優として復帰するということで話題になったアクション・コメディで、そのパートナー役を演じるのも一流俳優のジェイミー・フォックスと豪華。
タイトルの「バック・イン・アクション (再び現役)」はいちおう劇中の設定にも関連しているが、キャメロン・ディアスの俳優復帰というイベントにもかかっていることが明らかで、メタ的なタイトリングになっている。
15年前に自分達の死を偽装することでCIAから足を洗った元凄腕スパイの夫婦が、一般的な夫婦として子育てといった平凡な悩みと向き合いながら暮らしていたが、スパイ時代に断ち切ったはずの因縁があるきっかけから浮上してきて… という導入で、そこからはド派手ながらライトテイストなアクションがたっぷり続く。
コメディとアクションがバランスよく連続するので退屈することはないが、特別に新しいと感じる演出や驚くような展開があるかといえばそれもなく、及第点ながら期待値を越えない展開。
ただ、あのキャメロン・ディアスが映画の世界に戻ってきて、文字通りバック・イン・アクションなシーンが次から次へと繰り出されるという祝祭感はある。
逆にいえば、キャメロン・ディアスに対して特別な思い入れがない鑑賞者にとっては、つまらなくはないけれど特に新鮮味もないB級アクションという印象になりそうだ。
ジェイミー・フォックスは今作における自分の立ち位置 (キャメロン・ディアスの引き立て役) をしっかりわきまえつつも安定した存在感があり、子役も含めたそれ以外の脇役達も好演していて楽しい映画だったが、何かこう… 面白いんですけど… スーパースターの復活祭としてもう少しだけ何かスペシャルなアイデアは思いつかなかったですかね…? という、もどかしい読後感も残る作品だった。